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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第8章 スキルアップ


歩き故に駐車場にカーテンを引き(慣れてる…)細い階段を登ったドアへと入って。
よっぽどいかがわしいピンクだとか紫だとか、くるくる回転するベッドがあるに違いないと思い込んでいた私を良い意味で裏切る、普通に良い部屋。
ただ、入ってすぐの券売機みたいのが違和感というか。
素泊まりでもこういう部屋でこれは安い。初めてのラブホテルに緊張よりも私の興味が勝ってしまった。

『ほー…こういう場所初めてきた……
うわー!アメニティーの量すっごいね?化粧水関連でもこんなに…シャンプーとか銭湯のよりも良いやつ置いてある!
私、ラブホっててっきり…ピンクだとかミラーボールだとか回転するベッドがある行為中心の施設だとばかり…』

初めての場所にうろうろと見て回る私を悟は壁に寄りかかって口元に弧を描きながら眺めている。

「古風な印象だね、さては昔の映画とかで知ったクチ?」
『うん、多分そんな感じ……
これが噂のスケベイスちゃんですか。えっ…座れんの?バランス悪くない?面積明らかに椅子とは無縁っぽいよね?』
「座りたいの…?」

お風呂場を覗く私に、肩に手を置き体を寄せて囁く。
ぞくり、と私は苦笑いをして首を横に振る。スケベイスって名前があるという事は……だ(介護用にも使われるらしいけれど)下半身を重点的にアレするやつだよね。浴室から即座に離れて私は奥の広い部屋……メインであろうベッドの所に来た。
流石にふたりが寝る前提だからこそ大きなベッドだ。
近くには小さなバスケット。ベッドサイドテーブルだし、アメニティー豊富ならリラックス効果のあるポプリとか入ってんの?と開けるとぎっちりと10個くらいコンドームが詰まっていて私は小さなバスケットを閉めた。
どうやら性欲のパンドラの箱だったようだ。パンドラの箱は最後に希望が残ってるだろうけれど最後に残るは虚無感の方で…。

借りてきた猫のようにあちこち見て歩く私とすれ違うように、悟はベッドサイドテーブルに行った。私は引き続き興味を満たすために大画面のテレビや電気ケトルなどがある場所を見て回る。冷蔵庫とか戸棚に収納されてるんだ…!そして小さな自動販売機。これはセックスの時の玩具なのが見て分かる。
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