• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第5章 "好き"が止まらない!


「ええーもしかして大将、閉店~?」
『そうだよ、閉店だよ』

冷蔵庫に未開封の缶を入れてドアを締め、空き缶を捨てて。スポンジを持って洗い物を始めた。
朝の食器とお弁当箱と悟の持ってきた食器だ。右手でシュコシュコとスポンジの泡を揉んで立てる。

床にあぐらをかいていた悟は立って、そんな私の所にやってくる。
私の肩に顎を乗せた。突然のスキンシップにちょっと強張る肩。

「それじゃあここからは先生と生徒、夜の宿題を始めようか?
ふふ…、今更だけど先生と生徒の恋人っていうの、禁断の関係だよね~…僕ちょっとどきどきしてきたかも」

耳元でわざと熱っぽく呟かれて、平然で居られたら凄いと思う。私は無理だった。
ぞくりと背から粟立つ感覚に声にならない声が出そうになってしまった。あと少しこの色気に負けていたら腰が抜ける。その一歩手前。

『……~っ、あーもうっ!そういう事はしないって先に言ってんでしょうが!』

ばくばくと騒がしい心臓に、そういう肌と肌を重ねるような展開に対しての心構えが出来ていない。期待を全くしていないってわけじゃないからと悟のスキンシップに流されそうになっていたら、乗せた顎を少し浮かせられた。

「えっ、補習の時に言った宿題の事なんだけれど?僕、またなんかやっちゃいました?
あっ…まさかまさかー?ハルカちゃんったらエッチな事考えちゃった?このムッツリスケベちゃんめ!」

ぷにっと頬を指で突かれた。きー!
完全に図星だったので反論すれば更にからかわれそう。両手は濡れてたり泡まみれだし。ちゃっちゃと洗い物を進めながら無視をする。
…うん、そうだった、今日の補習の時になんか"読んでろ隣の部屋から聞いてるから"って言われてたっけ。じわじわと"先生と生徒"の"夜の宿題"で大変な事に発展してる想像をしてしまった自分に恥ずかしくなってきた。

背中から密着されて、腹部に両腕が回される。顎を私の肩に乗せたままに。呼吸音が、いやわざとらしい甘い吐息が耳をくすぐる。

「本気で"したい"ならいいんだぜ?絶対に満足させてやるからさ、」

また、そうやって耳元で言うのだから。ぞくぞくと背中から這い上がってくるような感覚でおかしくなりそう。
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp