• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第5章 "好き"が止まらない!


都合の悪いことは聴こえないらしい、この人は。私は悟の腕を軽く掴み、そのままくるりと回す。
背を向けた状態で私は椅子を引っ張ってきてストッキングを履いた。
うーん、折りたたみのの小さい鏡はあるけれど姿見は無いからなぁ、脱衣所のは胸元以上程度しか映らないし。

「もういいかい?」
『このままずっと後ろ向いてなー、願わくばそのまま壁に直進後、自室へと帰って欲しいなー壁も塞げばパーフェクトなんだけれどなー!』

私のアドバイスは聞く事なく、くるりと振り返った悟は着替え終えた私に向かって親指を立てた。

「これもまたイイネ!写真撮って送るよー、はいチーズ!はいもう一枚ー、バラ咥えてポーズ撮る?罪という名の十字架を背中に背負う?」
『それさ…私を酔った某円卓アーチャーと勘違いしてない?』
「酔っぱらいには変わりないでしょー、キミ」

カシャカシャと携帯で撮られていると携帯がブブブ、と震えた。
もう送ってきたのか、父親に送ってやろうかな。と手に取ると表示されるのは家入の名前。
通話をタップすると、すぐに会話が始まった。

"ハルカ、負傷者が来たから。傷は腹部の裂傷、急ぎで頼むぞ"

『はい、寮に居るんで今すぐに』

通話を切って着たままの新品の制服を片手で撫でる。
目の前の人物は携帯をしまった所だった。

『制服着ちゃってるけれど家入さんに緊急の呼びかけが入っちゃった』
「じゃあそのまま行きなよ、明日からとはいえ生徒だし?……コスプレじゃないしね?」
『あ゙?コスプレじゃねーよ??』

部屋の鍵を取り、急ぎなので携帯を上着の内ポケットに突っ込みながら玄関に進む。悟も上がってきたのは私の部屋だったので同じく玄関にやって来てしまった。
だいぶこの環境慣れているとは思うんだけれどなあ、結構な頻度で悟は私の近くに居るんだよなぁ…。

走って医務室に向かう。制服は動きやすい。ストッキング履いてて良かった、全力疾走してるもん。
通路を走り医務室のドア前で減速して開けた。ガラ、と開けると立って腕を組む家入と、ベッドに仰向けにして呼吸を荒くしている男性。

「ハルカ…と五条か。それじゃあハルカ頼むぞ?」
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp