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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第21章 僕の初恋をキミに教えてあげる


大体暑いから涼みながらサボってたって事なのが目に見えてる。
これには悟も慌てた。図星じゃなくって否定の為らしく……。少しばかり苛立った表情。カルシウム不足かな…それとも反抗期なのかも…。

「いや、ちげえよ!つか同じ一年ならガキとかキッズとか言ってんじゃねえよ、オマエもキッズって事だろ!?」

なんだ、てっきりサボってたのかと。悟を指してた指を引っ込めた。
年齢は言ってないからまだ…ギリまだ学生に見えるの、かな…。違和感なければ良いんだけれど。
なんだか言いづらそうな悟はごにょごにょと声を少し抑えて言う。

「……呪霊祓う時にここん中荒らしちまったからさ。その、オマエの探してる呪物をぶっ壊してたらオマエの任務が進まないじゃん?」
『あー…』

なるほどー…それで壊してたら一応申し訳ないって事で責任感で着いてきてるって事なのかな?
なんだかんだで協力的じゃん、想像以上に生意気で扱いの難しい時代の悟だって思ったけれど根本的な部分は昔からこうなのかもしれない。きっとこの頃の彼は悪ぶりたいお年頃なんだ、内面を垣間見て私はあはは、と笑うとムッとした表情を見せてる悟。

結局は嫌だとかめんどくさいだとか否定的な言葉を吐き出すのに手伝う、そんな優しさを持つ彼に嬉しくなって、手を伸ばして撫でた。

『んっ、さんきゅ!助かるわっ!』
「…っ!!?うわっ、」

わしわしわし、と大型犬でも撫でるように彼を撫でたのは良いのだけれど。
驚いて数歩下がると悟はムキになった表情で「おまっ、」と叫んだ。叫んでも周りに人が居ないから迷惑行為にはならないのだけれど。

「オマエ距離感バグってんぞ!?」
『え、ええ~…?友人間とかでもたまにやるもんじゃないの?』

……うそうそ。相当気の許す相手ならするけれど。私が撫でたのは五条悟という人物だからって理由で。油断をしてた、いつも悟にやるみたいにスキンシップをとってしまってたわ。ボロが出ないように、初めて会った人として彼には接しないといけないな、と心に言い聞かせて。
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