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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第21章 僕の初恋をキミに教えてあげる


頭からつま先までじろじろと見る悟。そんな様子が本格的にチンピラです、ただ坊っちゃんっていうのが隠しきれてないんだけれど。その背伸びして悪ぶってます、という視線から私は顔を反らし続けた。視界の外でチッ、と舌打ちが聞こえる。

「名前は聞いてねえんだけど?だから何年?2年?3年?」
『……一年だけど?』

嘘は言ってないしね。一年なのは本当の事。
それを聞いた悟はなんだかちょっと呆れた表情をして覗き込む前傾姿勢を止めた。肩を透かしながら両手をポケットに入れて。

「京都の一年のハルカねー…タメのクセにガキとか言ってんじゃねえよ、"クソガキ"……よし、覚えた」

なんか勝手に彼の中で京都校の一年って事にされたっぽいや。京都じゃないけれどそうしとこう。めんどくさいしここで東京の一年です、なんて言ったら辻褄が合わなくなるし。
ふう、とため息を吐きながらとりあえず合流出来たから良いとして。次に建物で呪物を見つけ出さないとって話なんだよね。離れた場所、遠くの塀を見てこんな生意気なガキンチョと仲良くなれますかね?と10年以上先の目の前の彼に聞いてやりたいわ。
目が合うと「あ゙あん?」と威嚇してるし。

『……チンピラか?』
「テメーこそ態度悪いだろ、京都だからって東京ナメてんの?俺、誰だと思ってるの?ん?」
『はいはいつよいつよい……自称天才最強の悟クン?でしょ?いろんな意味で有名人だよね、あんた。で、五条悟君、ここになにしに来てんの?喧嘩売る為じゃないでしょ?』

何か言いたそうな悟は視線が泳ぐ。喧嘩売る為じゃないのは確かな事、多分任務とかでここに居るんだと思うんだけれど…。
にっ!と笑いつつ彼を指差す。サボタージュはいけませんねえ?

『任務でしょ?サボりかな、駄目じゃん。同じ一年に言われないの』
「うっせ!」

舌を出し拒絶してる悟。本当に大丈夫かなー…?これ、普段よりももっとソフトに扱わないといけないんだろうか…?
だいぶギザギザハートな青春時代の悟を覗き込む。190センチくらいはある。一年の時からこうもデカかったのか…。何を食べたらこうも高身長になるんだろ?
じーっと見上げてると訝しげな表情になる悟。
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