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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第20章 星空の下で愛を語らう


目元は隠れて居るけれど、口元がおかしい。下唇を噛んでフーッ!フーッ!とか呼吸が荒い。隠しきれない怒り、そして不機嫌。
皆の目と見合うと今日の…いや、今日も担任おかしいんですけど?という微妙な顔をしてる。虎杖以外は悟のテンションに置いてけぼりだわ。

「朝のホームルーム!色々すっ飛ばして重要案件!」
「先生、おこなの?」
「うん!悠仁、先生、激おこ!カムチャッカファイヤーのファイラのファイガでアッパーかます時に昇り炎天出ちゃいそう!」

なんだか怒ってんだかふざけてんだかいまいち判断出来ないテンションだなあ…と突っ込まずに口を閉ざしておく。
虎杖の方を見ていた悟は全員を見渡し、教卓に両手をバンッ!と乱暴に叩くように着き、号令も無しに連絡事項を伝えに入った。

「来週ッ!ハルカが京都校に2週間限定で行くことになったッ!普通に一年として授業受けつつ治療が必要になれば医務室に出動は変わんないけど!」

怒り混じりの悟の連絡。少し前の交流パーティーで歌姫から聞いていたのもあり大して驚く事はなく。
『へー、』とだけ私は言葉を零した。それが良くなかったのかギュンッ!とすごい勢いで悟がこっちを振り向く。

「そーんなのは嫌だ!」
『(アンパンマンマーチ?)そう言われても上が決めたのなら仕方ないのでは?先生?』
「嫌だ!」
『場所は違えども同じ高専、普通に活動していて呪いが寄ってこないから過ごしやすいだろうし、』
「嫌だ!」
『普段と変わらないし、確かマリアが医務室の補助に時々入ってるって、』
「嫌だ!」

言葉の途中で拒絶がいちいち入る。多分聞いてないに6000ペリカ。なんとも面倒くさい駄々っ子ムーブだこと。
教卓前からダダダッと降りて私の側へ、椅子に座る私の背後に回ると首に両腕を回してしがみつく悟。背中にドン、と頭突きをするような衝撃、そしてぐりぐり顔を擦り付けてる気配を感じる。

「やだぁぁー!ヷァ゙ァーッ!」
『3歳時児か??ああん?アンパンマングミぶどう味でも買ってきて黙らせてやろうか、ええ?』

突然の発作が始まった、今の彼は教師ではなく甘えん坊将軍。
当然私は人間だからフクロウの様に首は後ろまで回らない。可能な限り振り向きながら視界に時々入る逆立てた白髪がふさ、ふさと見える……めんどくせぇなあ…もう。
そんな私の表情を見た野薔薇がつっこみに入った。
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