第28章 ※情④

「はず…して……やだ……やめて…っ」


　光すら通さない黒布が完全に私の世界を真っ黒に染める。

　でも……。


「2回目。『やめて』は聞かないって……言ってるだろ」


　もう何回も繰り返された耳への囁きも、奪われた視界の中では新鮮で。


「ぃ……あっ」

「は……ぁ…っ……皆実っ……」


　私の名前を呼びながら、五条先生が私の背中に舌を這わせる。

　腰の動きは止めずに、私の身体をめちゃくちゃに揺らしながら、私の身体中を愛して。


「……ねえオマエ…イキそうでしょ……すごいナカ……うねってる」

「あ…あぁ…っ…だ…から……顔…みせ…てっ」


　五条先生の顔を見て。

　五条先生に抱かれてることを実感しながら、果てたいのに。


「……っ…やぁ…ああっ」

「イけよ……っ、ほら……」


　私の身体を後ろから包み込むように抱きしめて。

　この温もりは、間違いなく五条先生なの。


「僕に……視界を奪われて……ガン、ガンに突かれながら……イッて」


　そんなこと言われたら、理性と身体は簡単に引き剥がされる。


「僕でイッて……皆実」


　その言葉に導かれるように、身体が激しく震えた。

　ビクビクと震えた身体が、五条先生の肉茎を締め上げた。


「……っ……く」


　耳元で響く、五条先生の呻く声が……また私の感情を揺らす。

　ナカに埋められた熱がまだ全然消えないのに、私の身体はもう、全然力が入らなくて。


「……まだだよ、皆実」


　ベッドに伏せた私の身体を転がして、仰向けにする。

　ナカに五条先生の熱を埋められたまま、グルンと身体を回されて、果てたばかりの身体が悲鳴を上げた。