第28章 ※情④
「ぁ……んんっ…や……もっと…深く……突いてっ」
「……ダーメ」
耳元で囁いて。
背後から私を抱きしめながら、五条先生が私の胸に触れる。
「やぁっ……あぁっん、あぁっ」
頂を摘んで捏ねながら、私を裂く熱が、入口で燻る。
埋められた、わずかな剛直の先端が、私を弄んだ。
「先っぽしか…入ってないのに……すごい声……」
煽る言葉が直に鼓膜の奥に響く。
熱を待ち侘びた奥深くの泉が、堪えきれずに涙を流し続けてる。
「そんなに……気持ちい? めちゃくちゃ…濡れてるよ……オマエ」
「……きも、ちぃ……きもち、よすぎ……るの…っ……ぅ」
身体に力が、入らない。
ベッドに倒れこみそうになる身体を、五条先生が抱きしめて離さない。
四つん這いにさせられた身体がキツくて。
耐えるように、俯いたら。
髪の毛が、はらりと揺れて。
「――っ」
うなじに、その唇が吸いついた。
キスなんて軽やかな音じゃなくて。
まるで血を吸うみたいに、ジュウッと、身体に響く音がする。
「五、条先生……っ、何……ぁ、ん」
うなじを離れたかと思えば。
肩に唇が移って、またその次は背骨に吸い付いて。
幾度となく響く吸啜音が……私の身体を彩っていく。
「あ……ぁ…ぅっ」
「僕の痕で……いっぱいにしたら、もう誰にも……この身体…見せれないだろ」
五条先生が再びうなじを舐める。
レロッ、と這った舌が、私の背筋に快楽の呪いを流して。
私を焦らす熱を、さらにきつく締め付けた。
「……っ、そんなに、先ばっかり…締めんな」
「だ…って、ご…じょう、せんせ……が、挿れて…くれない……から…ぁ!」
今にも抜けてしまいそうなその肉茎を、蜜壺の入口がきゅうきゅうに締めつける。
抜けるギリギリのところでその昂りを彷徨わせて、押し広げられるような感覚と、突き上げられない寂しさが、私の心を揺らした。
「あ…んっ…ぅ……あっ…ぁ…ちゃん…と、ぃ…れて」
堪えきれずに口にしてしまう。
「挿れ…てっ……五条…先生……おねがいっ!」
腰を五条先生の身体に押し付けて、自らその熱を求めた。
意地悪に私の腰を押さえつける力に反発して、その肉塊を全部私のナカに押し込んだ。