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FLYHIGH(ハイキュー)

第4章 代表決定戦


ー歩side

最近色んなことがありすぎて考えんようにしてたけど

ツッキーの気持ちを知ってるくせに

私の態度は軽率やったと反省する

「はぁ…」

バチンッッッ!!!

両手で頬を叩く

「あ、歩ちゃんっ?」

びっくりしたやっちゃんが声をかける

「気合入ったわ、私ちゃんとする!」

「す、すごい気合だね!私も頑張って応援するっ」

「ちょっと頭冷やしてから行くわ」

私はやっちゃんに先に行くように告げ、トイレの水道でバシャバシャと顔を洗う

首にかけたタオルで顔をゴシゴシと拭きながらトイレの扉を開けると、ズラズラと体格のいい人達が目の前を横切る

あ、この人たち伊達工の…

そっか負けたんか…

「お、ドSガール」

「え」

顔を上げると、二口さんが立ち止まって私を見下ろしている

「あ、ふたく…ドS兄さん」

「何でわざわざ言い直すんだよ」

負けたこの人たちになんて声かけるのが正解なんやろ

「お前、試合でも出たの?髪の毛ビッショビショなんだけど」

軽口を言われる

「気合いれるために顔洗ってたんです」

「マネージャーが気合い入れて顔洗うって烏野どうなってんだよ」

二口さんが意地悪く笑う

「ブロックん時、ぼぇぇぇって言いながら飛んでいったん、めっちゃおもしろかったですよ」

「あ?てめぇ…」

「あと…二口さんに叩きのめしてもらえなくて残念でした」

「こんの…ドSが!」

「今度、試合しましょうね。それじゃあ」

立ち去ろうとすると

ドンッ

壁に押しつけられる

!!

「俺、あんまイジられんの好きじゃないんだよね」

耳元で言われて、ドキっとする

近くに来られると二口さんは、思いの外大柄で怯む


「さあ…俺ら戻って練習するわ、お前名前は?」

「橘…歩です」

「歩、覚えたからな」


二口さんは私を指差して、去っていく




あーびっくりした

いやあれは私もイジりすぎたか


アリーナに入るとやっちゃんと山口くんがダンスしてる

「あの人ら何で試合前に踊ってるんですか?」

訊ねると、潔子さんがフフッと噴き出す

「いや、多分踊ってるんじゃないよ。緊張して慌てふためいてるんじゃないかな?」

「え、やっちゃんまで?!」

「なんか山口の緊張がうつったみたいよ」

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