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FLYHIGH(ハイキュー)

第3章 春高予選


「誰がお母さんだよ」

「ははは」

「…歩ちゃんから見ても、俺はお母さんにしか見えないかな?」

振り返ったスガさんの表情がひどく色っぽくて、ドキっとする

「いや…そんなことないです」

「そっ、じゃあ早速着せてもらおっかな」

スガさんはおもむろにTシャツを脱ぐ

「ちょ、ま!え!?」

「何でよ、いつもユニフォームに着替える時とか脱いでるじゃん」

いやまぁそうやけど

ちゃうやん!

密室で半裸はちゃうやん!

「わわわ!とりあえず下はお願いなんで何かしらどうかしてください!」

「大丈夫大丈夫、下はスポーツ用のハーフレギンス履いてるし。木兎とかこれの上にユニフォーム着てるよね」

とりあえず目のやり場に困るから、サッと浴衣を羽織らせる

「失礼しまっす!」

前に回って薄目を開けながら着付ける

毎年宮兄弟の浴衣着付けしてたし、最後は侑が高1の時に着せたのに、それの100億倍緊張する

なんせアイツらは物心ついた時には生活に溶け込んでたし、フルチンで追いかけ回されてたし…

アカンいらんことが頭を埋め尽くしてくる

「歩ちゃん…ものすごい顔だけど大丈夫?」

「大丈夫です、腰紐さえ結べたらコッチのもんなんで

…てか、いい浴衣ですね」

「そう?ありがとう、なんか母親の知り合いに呉服屋の人がいるとかで」

「帯がね、多分安いポリのやつとかやとクニャクニャになるんですけど、しっかりしてるし」

そう言いながら帯を腰に当てる

骨張った腰骨

鍛えられた身体

お母さんお母さんてイジってるけど

触れれば触れるほど

オトコノコ

であることを意識させられる

よく見たら目の下のホクロも色っぽいよなぁ

潔子さんのホクロも色っぽいしなぁ


「はいっ、完成です」

後ろで帯を結んで立ち上がると、スガさんがゆっくりとこちらを振り返る

!!!

私は顔を左に向ける

「何?」

「いや…眩しくて直視出来ません」

「ははっそれ俺が言ったやつじゃん」

「いや〜気持ちがわかりました…スガさん浴衣似合いますね」

「そう?自分で見てないから何とも言えないけど」


油断した

こんなに浴衣姿が似合うとは…

「さっ、遅くなったらダメだし急ごう」

私たちは駅に向かった
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