第1章 Night 1
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『...はあっ、はあっ…』
「待て小娘‼︎‼︎」
夜の江戸に響くのは私の乱れた呼吸と
うるさいおじさんたちの罵声。
10人はいるだろうか。
男たちはよってたかって私を追いかける。
今すぐ振り向いて倒すっていう手もあるけど
私の体力がそろそろ限界に近い。
『...っ』
私は細い路地をくねくねと曲がり
ゴミ箱を台にして高い塀へと飛び乗った。
そして懐からジャス⚫︎ウェイを取り出して
男たちの方へ投げつけた。
その後男たちの悲鳴と爆発音が響いたのは
言うまでもないだろう。
『...クスッ』