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short PARADOXXX(ハイキュー)

第21章 touch2 宮侑



「たーだいまー!まじ疲れたぁ」

勢いよく玄関の扉を開けながら言うと、部屋の奥からパタパタと足音が近づいてくる

「おかえり!お疲れ様、ちょうどご飯出来たとこやけど…遠征から帰ったばっかやし、お風呂先がいいかな?」

遠征終わり、疲れた身体に歩の笑顔が沁み渡る


初恋拗らせレイプ事件から10年、歩が社会人なると同時に同棲して4年、俺らは今でも仲良くやってる

ってゆーか10年経ってもなんら変わることなく、いやむしろどんどん好きになってるかもしれん

「んー、シャワーしてきたから大丈夫〜だから先に歩、お前にしとく〜」

そう言って玄関先で歩の胸元に抱きつくと

「ご飯かお風呂かそれとも私って昭和か!しょーもないこと言うてんと、中入ってご飯食べよ」

そう言って子供にそうするみたいに歩は俺の頭をポンポンと撫でる

「嫌や〜俺はお前のナカに入りたい〜」

いい匂いのする歩の胸元に顔を擦り付けながら、ゆっくり押し倒そうとすると、ポケットの中で携帯が震えてる

だるい、出たくない

でも去年のオリンピック以降、メディア系の依頼とかも増えてるし…偉い人やったらかなんし…

「ごめん…電話や」

そう言って右耳のBluetoothイヤホンをタップする

「もしもし、宮です」


『は、俺も宮ですけど?なんや他所行きの声出して、気色の悪い』

電話は治からやった

「うっざ!お前て分かってたら出んかったわ!せっかく今帰ってきて歩とイチャイチャしよ思ってたのに」

『知らんがな、てかこっちの話だいぶオモロイから』

治がそんなん言うなんて珍しい

「え、何なん?オモロイ話て」

『今日俺の店に北さんが来はったんやけど』

「北さん?久しぶりやな〜元気してはった?」

『元気にはしてはるってか…嫁さん連れてきた』

「嫁さん??!!北さんの嫁さん?!」

『おう、そうらしい。色の白いお人形さんみたいな可愛らしい嫁さんやったわ』

「ええええ!いつの間に!!!」

『そやろ?しかもそれだけちゃうで、嫁さんお腹おっきかってん』

「…と、言いますと?」

『北さんもうすぐお父さんなるらしい』

「えーーーーー!!!!」

俺は歩に抱きついたまま、でかい声でリアクションする
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