第3章 窓の向こう。【奈良シカマル】
俺たちはいつもこの道を通ってアカデミーまで行く
「毎朝この時間になるとあの窓から顔を出す女の子居るでしょ?僕、毎日あの娘に会えるの楽しみなんだよね」
『楽しみって・・・喋ったことねーだろお前』
「でもさシカマル、同じくらいの年なのにアカデミーにも居ないし任務にも出てないみたいだし、何か事情があるんだよ。もしかしたら、病弱なのかもしれない!だったら僕が守ってあげないと!」
チョージは勝手に頭の中で妄想を膨らませてやがる
「出てきたよ!!」
『あんま見てると不審者に間違われるぞ』
チョージは窓から見える女に釘付けになってる
確かに同じくらいの年っぽいけど、イノやサクラとは全然違うな
何つーか、あいつらより落ち着いてる雰囲気っつーか・・・
「僕、ああいう娘が好きだなぁ」
『女なんて見た目だけで判断したら痛い目みるぞ』
「あの娘がそんな悪い事するようには見えないよ!」
チョージは優しいやつだ
けど、だから騙されやすい
女なんてしおらしいのは最初だけだろ
俺の親を見てたらそう思えてくる
だから俺は簡単に女を好きにならねーし、別に必要無いと思ってる
まぁ、チョージがそこまで惚れ込んでんなら応援くらいしてやるか
メンドクセェけど・・・
『早く行こーぜ、遅刻すんぞ』
「うん・・・・待ってシカマル!」
俺たちは走ってアカデミーまで向かった