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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第4章 エルヴィンの部屋にて





エルヴィンの部屋に入るのは初めてだった。

部屋自体は広いが、本棚に囲まれており、
あまり広さを感じさせない。

本や書類の数に圧倒される。




「……団長、ここで地震が起きたら
絶対危険ですよ。」

エマが直感的に思ったことを口にすると
エルヴィンは笑いながら、

「確かにその通りだ。地震の時には
ぜひ助けに来てもらえるとありがたい。」

と肩をすくませた。






エマが書類の束を机に置くと、

「ありがとう。助かったよ。」

そう言いながら、
エルヴィンはエマの肩を優しく叩く。


「いえ、このくらいの手助けなら
いくらでも出来ますから。
いつでも声かけて下さいね。」

エマはエルヴィンにお礼を言われて
嬉しくなり、声を弾ませた。


「いや、実はエマには
色々手助けしてもらってるんだよ。」

エルヴィンのその言葉に

「え?何のことですか?」

と、エマは首を傾げる。



が、返ってきた反応は意外すぎるものだった。




「……エマ、
すぐこの部屋から出ていきなさい。」


一緒にいるときには滅多と聞かない
エルヴィンの低く冷静な声。



「……え、すみません、私、
何か気に障ることを言いましたか……?」

エマは不安になり、
エルヴィンに一歩近付く。


「エマ!こっちに来たらダメだ、
早く部屋から出ないと地……」

エルヴィンがそう言い終わる前に、
大きな揺れを感じた。


「え、これ、地震?」

久しぶりの天災に思わず足がすくむ。


その時、

「危ない!」

エルヴィンの大きな声とともに、
エマは床に倒れこんだ。


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