第1章 美少女
2人は口枷をし、壁に裸で磔にされ、父に殴られたり鞭で打たれたりしていた。
パシンッ!
:「んんっ!!」
姉:「んがぁ!」
ドスッ
:「ううっ!」
姉:「ううう…」
父:「なぜお前たちは分からぬのだ、生かされているありがたみが。どうしていつも私を怒らせる。」
父は2人の首に手をかけた。
:「…っ!」
姉:「んーーっ!!」
その時だった。
スパンッ!
襖が開いて、虹色の瞳がキラッと輝いた。
童:「女の子をただ殺しちゃうなんてもったいないなぁ。そんなに要らないなら俺に頂戴よ。」
父:「貴様…誰だ…のこのこと人の家に入りよって…」
シュパッ、ゴトン
童:「ごめんね、俺おじさんと話すのは好きじゃないんだ。あのおばさんもなんか叫んでたから殺しちゃった。」
童磨はここに辿り着く前にすでに弟と母親のことは殺していた。弟のことは男だから、母親のことは若くないからという理由で食べなかった。
童:「ひどいね、こんなことするなんて、今救ってあげるからね」
そう言って童磨はまず姉の口枷を外した。
姉:「あなた…誰なの…私たちのことも殺すの…?」
童:「俺は鬼だよ。殺したりなんかしないよ!君たちのことはちゃんと食べて救ってあげるよ!だから安心して!」
姉:「!?そんなっ、妹は、だけはっ…!!!」
バキバキバキッ!!
童磨が姉の体を抱きしめた瞬間骨が砕ける音がした。
童:「つらいでしょ、もう喋らなくていいよ、俺の中で生き続けられるからね。」
童磨はそのまま姉を吸収していった。
そして、の口枷を外した。
:「ありがとう、鬼さん、助けてくれて。私のことも食べてくれるの?」
童磨はこれから喰おうとする者から感謝の言葉が出てきて驚いていた。
童:「…驚いたな。君よく見るとすごく美人だね。名前なんて言うの?」
:「…」
童:「、君はそんなに食べて欲しいの?自分のこと」
:「うん、だって生きてるよりつらくないもん」
童:「そっか。おっと、食べようと思ってたんだけどそろそろ鬼狩りが来そうだから、また次会ったらその時食べてあげるよ。またね、」
そう言って童磨はその場から去っていった。