第2章 最終選別
そう、は父親の顔色を伺いながら育ったのが幸か不幸か、相手が喜ぶことを何の気無しに言えていた。その為、関わる者達から、柱達から愛され、可愛がられていた。
そんな中、鍛錬を続けたは遂に最終戦別前夜を迎えた。
柱たちは不死川の家でが無事最終選別を突破できるようにと願掛けをこめた宴を開いていた。
宇:「よく不死川はが最終選別に行くこと許可したな」
不:「文句でもあるかァ?十分あいつならもう突破できんだろォ」
宇:「お前にしちゃべらぼうに可愛がってるから、行かせねぇかと思ってたんだけどな。」
不:「…本当は行かせたくねぇけど、本人が行きたがってるんだから仕方ねぇだろォ…」
悲:「不死川が行くなと言えば彼女は行かないのではないか?」
不:「今まで自分のやりたいことをしてこれなかっただろうから、これからはやらせてやりたいんですよォ。」
悲:「彼女の生い立ちはあまりに可哀想だ…南無阿弥陀仏…」
宇:「不死川、さっさとを娶れよ。」
不:「チッ、そんなんじゃねぇよォ。妹みてぇなもんだろぅがァ。」
冨:「…」
不:「おい冨岡ァ。お前は何で稽古もつけてやらなかったくせにここにいやがるんだァ!」
冨:「稽古をつけなかったからと言って、を応援していないわけではない。」
不:「本当に応援してたら、付けてやるだろうがァ。」
男性陣がこんな話をしている傍ら、女性陣はと言うと
:「カナエさんとしのぶさんは食べてる姿も可愛いですね。」
カ:「あらあら、嬉しいわ。ちゃんもいつも可愛いわね。」
胡:「姉さんはそうかもしれないけど、私はそんなことありません。」
:「しのぶさんは可愛い上に、薬学も学んでるじゃないですか。私は出来ないので、すごいと思います。尊敬してます。」
胡:「ありがとうございます。明日使う矢の毒の調合少し強くしておきますね。」
カ:「ちゃんが確実に突破できるように強くしてあげるのね、優しいわねしのぶも。」
胡:「だってさんが突破できなかったら姉さんが悲しむじゃない。」
カ:「あらあら、もっと素直に喜んだらいいのに。」
:「お互い思い合ってるお二人は素敵です。」