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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第4章 美しき諜報部員と参謀総長


※サボ視点

コアラとハックと組むようになり何年か経った。やはり気心知れた奴等だとスムーズにことが進む。そのお陰か思ったより早くバルティゴに帰還出来た。

俺が参謀総長に就いてからは帰還の度に宴が開かれるようになった。悪くは無いのだが良くも悪くも酒の席。男も女も無礼講を良い事に絡んでくるから困ったもんだ。

現に今も女性兵士数名から言い寄られ面白半分に男共は煽ってくる。

(あーまぢで面倒臭いわぁ)

どう切り抜けようか考えていたところ、コアラが目に入った。誰かと話してるようだが、コアラと重なり相手が分からない。コアラの良いところは周囲に気が配れるところだ。参謀総長の俺の役目でもあるが、多忙であるが故にその点、疎かにしてしまっている。なので、フォローしてくれるコアラには正直頭が上がらない。いつも言い合っているが助けられている。

相手に手を振っているところを見ると、話が終わったのであろう。その時に相手が分かった。

(アイツだったのか…)

アイツとは、革命軍諜報部特務隊所属のセレナ。俺と同い年で優秀な諜報部員だ。アイツが居なければ参謀総長になれる程の成果は出せなかっただろう。
加えて、あの見た目。薄い金髪ロングに色白の肌。くりっとした大きな目が印象的。あー、あとスタイルは俺好み。スレンダーなのに出るとこ出ている。実際、革命軍の中でもコアラと同じ位人気がある。まぁ余談だが俺は見た目だけなら断然セレナ派だ。

ただ、俺はどうやら嫌われているようだ。革命軍に入ったのも同じ位だったはずだが、アイツは俺と関わりを持とうとしない。会話も任務に必要な最低限で済ませる。

一度、イラッとした勢いで俺のことが気に入らないのか?って聞いたことがあった。少し間があり別にと返された。

俺は革命軍に入るまでの記憶がない。だから記憶には自信がない。革命軍で初めて顔を合わせたアイツの気に障ることを知らない内にしていたのかも知れない。記憶について悩んだ時期もあったが、思い出せないものは仕方ない、とコアラに言われ救われた。

正直、記憶がない状態でここまで来るのは精神的にしんどかった。だから、こんな俺に文句言いながらも寄り添ってくれたコアラには感謝しかない。ドラゴンさんや幹部連中も同様だ。だから、俺は"今のオレ"で満足している。


──別にと答えたあいつの顔が酷く悲しそうだったことを除いては。
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