【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第26章 恋人との休暇
『ん…』
ミスティは明け方前に目を覚ました。身体に感じる心地よい重みがミスティの心を温かくした。ミスティは自分を抱いて眠る男を見つめた。
(私…貴方を好きでいて良いんだよね?)
ミスティはそっと男の頬に触れた。
『寝顔…可愛い。』
剥き出しの素肌から醸し出される色気は半端ないのに寝顔は何時もの完璧な男とは違い少し幼く見えた。初めて見る一面にミスティは自然と笑みが零れた。
「ん…」
閉じられていた目がゆっくり開いた。
「…ミスティ?」
『レイン、ごめんなさい…起こしちゃった?』
「…いや、気にするな…」
まだ眠そうな少し掠れた声にミスティはキュンとした。
「…身体平気か?」
『はい///…でもちょっと怠いかも…』
ミスティは昨夜の濃密な時間を思い出し、レインの視線から逃れるように彼の胸板に顔を埋めて小さな声で呟いた。
「…拷問だな。」
『えっ?』
「いや、何でもない。もう少し寝ろ。」
レインはそう言うと自分の胸に顔を埋めるミスティの頭頂部に唇を寄せギュッと抱き締めまた眠り始めた。
『おやすみなさい。』
ミスティもそう言うとレインの胸にチュッとキスをし目を閉じた。秒で眠りに落ちたミスティにレインは溜息が出た。
「…どーすんだよ、これ。」
レインは朝特有の現象に追い打ちを掛けたミスティに恨み言を言ったが、そんな言葉は幸せそうに眠るミスティに届くことは無かった。