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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第23章 トラブルメーカー


レインはミスティをホテルの医務室へ運び、医者に一応傷を診るよう頼んだ。

ミスティの状態は体力を大きく消費してしまったことでの寝落ち。擦り傷が所々あり血も出ていたが大事ではない。

「…よく似合ってる。」

ミスティの身体と同様、損傷がある黒いパンツドレスに触れたレインは独り言のように呟き医務室を出た。

──

今回の騒ぎは、海賊によるホテル襲撃によるものだと海軍から報告があった。パーティーの招待客がこのホテルに宿泊する事を知った海賊が騒ぎを起こしその間に金品を客室から盗む算段だったようだ。

アリスがまた狙われたと考えていたレインはほっとした。これでアリス達も無事、国に帰ることが出来るだろう。

レインはコリン達にその旨と今日は各自休むように伝えると、アリス達の部屋を訪ねた。

──コンコン

「おや、スティルハートさん!先程は有難うございました。」

「いえ、ご無事で何よりです。」

「それで…ロゼさんは?」

「今は医務室で休んでいますが、大したことはありません。」

「そうでしたか。いや、本当にロゼさんには何と言っていいか…2度もアリスの命を救ってくれた。私は勿論、妻もアリスも本当に感謝しているんです。」

主はミスティへの感謝の意を述べ、既に休んでいる夫人とアリスも同様だとレインに話した。

「本当に優秀な方ですな。」

「本人に伝えます。」

レインがそう答えると、主が顔を少し曇らせ続けた。

「…ロゼさんはいつもあぁなのでしょうか?」

「と、言いますと?」

「死を恐れない…何か違うな。…そう!生き急いでいるように思えて仕方ないのです。以前、助けて貰った時の事と今回の事、何度も言いますが本当に感謝しています。でも、彼女は常に自身の命を賭けているような、どうでも良いような感じがするんですよ。」

レインは静かに聞いていた。

「この世に未練等無いかのようにね。私達はそこが気になるのです。私達夫婦は勿論、特にアリスはロゼさんが大好きなんですよ。だから彼女にはもっと自分を大切にして欲しい。」

主のミスティに対する親の様な思いに驚いた。

「…貴方もロゼさんの事、大切に思って居られる筈だ。」

主はレインに頭を下げ願った。


──ロゼさんを頼みます、と。
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