• テキストサイズ

【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第21章 会いたい人


ミスティはカフェで声を掛けられ、そのままこのリゾート地でも屈指のホテルと言われるこの場所へ連れてこられた。

「暫し、此方でお待ち下さい。」

ミスティに声を掛け此処に連れて来た女性が言った。

『えぇ…』

ミスティはロビーの一角のソファに腰掛けて一息ついた。

「ミスティさーん!!」

元気な声が響いた。聞き覚えのある声だと思い、立ち上がり声のする方へ身体を向けるとドンっと衝撃があり飛びつかれた。

「わぁ!やっぱりミスティさんだ!!」

『っ!?アリス様!!』

ミスティの腰辺りから見上げてくる少女は、以前死にかけた任務で護衛を務めた先の令嬢、アリスだった。

「突然のお声がけとなり申し訳ございません。あの時、身を呈してアリス様と奥様のお命を救って頂き、私どもも助けて頂きました恩人であるロゼ様のお顔は忘れるはずもございません。」

カフェで声を掛けてきた女性が話し出した。

「お礼を申し上げる事が出来ずにおりましたところ、まさかこの島でお会いすることが出来るとは思ってもおりませんでした。お見かけし、すぐご主人様へ連絡をいれさせて頂きました次第です。」

『そうでしたか…』

女性はあの時、ネーベル達から守ったアリスの世話人だった。

「ミスティさん、怪我はもう良いの?大丈夫?」

アリスが心配そうに聞いてきた。

『はい、大した事ではありません。もう大丈夫ですよ?』

「そっかぁ。よかった!!」

屈託のないアリスの笑顔にミスティも心が温かくなった。

「おぉ、これはロゼさん!久しぶりですな。」

遅れて主夫妻がやって来た。大方、アリスが走ってきたのだろう。

『ご無沙汰しております。ご挨拶も出来ず離脱し失礼致しました。』

「とんでもないわ。ミスティさんが居られなければ私達はどうなっていたか。身体の方はもう平気なの?」

アリスと同じように怪我の事を心配する夫人の気遣いに母娘だなと思った。

『大丈夫です。既に復帰しています。』

「そう!良かったわ!それにしても此処で会えるなんて…ねぇ、あなた。」

「そうだな。ところでロゼさんは仕事で此方に?」

『いえ、休暇で…』

そう言うとアリスがパァっと顔を輝かせ言った。

「それならミスティさんも来て!!私が招待する!!」
/ 398ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp