【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第19章 海軍の御用
『CP9所属、ロゼ・ミスティ参りました。』
中から入れと声がしたのでドアを開けるとレイン以外に意外な人物が居た。
(!?青雉が何故此処に…)
海軍大将の1人、青雉ことクザンの姿に驚いていると間延びした声が響いた。
「ちょっとちょっと~レイン!なぁに、このかわい子ちゃん!」
「…CP9で一時的に俺の部下として任務に就きました。」
「真面目か!ミスティちゃん?…でいいのかな?」
『えっと。はい、ミ…』
「ロゼです。」
青雉に問われミスティは慌てて答えようとした所、レインに阻まれた。青雉も驚いたようではあったがニヤニヤしながらハイハイと答えていた。
「…ロゼ。突っ立ってないでこっちに来い。」
レインの隣を指定され、はい、と返事をした一瞬、レインと目が合ったがすぐ逸らされた。近くに居るのに存在が遠く感じた。
「先ずは、死にかけた君にお詫びしなきゃなぁ~悪かったな。うちのヤツらが。」
『…いぇ。私の力不足です。それに諜報部員などこのご時世いつ死んでもおかしくありません。』
「いつ死んでもって…君、強いじゃない!あのネーベルを一撃で仕留めたんだろ?いや~大したもんだよ。」
『…あの御方とは誰の事ですか?』
「あら、聞いちゃったの?…レイン、お前、話してなかったのか?」
「はい。ロゼには関係ないので。」
クザンはやれやれと溜息をついた。
「まぁ、確かに君は知る必要はないよ…今のところは。此方もまだ調査中だからね。」
『私は誰の事か知りたい訳ではなく…アリス様が安全であれば良いです。』
「なら、大丈夫だと思うよ~管轄の海兵には信頼出来る奴を配置したから。」
『有難うございます。』
アリスの事は気がかりであった為、ミスティは安心した。
「まぁ、それにレインが居るから大丈夫でしょ。此奴は頼りになるからね~俺も助かるわぁ」
(海軍大将から一目置かれるなんてやっぱりこの人凄いんだ…)
「俺は海兵ではないので昨日も言いましたが部下を鍛えて下さい。」
2人のやり取りをぼーっと聞いていると不意に声がかかった。
「ミスティちゃん、悪いんだけど喉乾いちゃって…アイスコーヒーお願いしても良い?」
『気が利かず申し訳ございません。』
ミスティは準備の為に部屋を後にした。