シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第2章 長い、夜
え……?
目を見開く私の手をとると、カイトはホテルに入って行く。
私の予約した部屋の前に来ると、ポケットから鍵を取り出して開けた。
「え、なんで鍵…」
「このフロア全部を、今夜一晩借りきった」
は?
よく見ると、部屋の隅にカイトの荷物が置いてある。
「いつ、そんなこと…」
「さっき、メシ食ってる間にな」
そういえば、途中で10分くらい席外してたけど。
え、でもなんでフロア全部?
「なんで?」
「決まってる」
帽子をテーブルに置いて、こっちを振り返るカイト。
近寄って来ると、強く抱きしめられた。
そのまま、ベッドに押し倒される。
「きゃ……!」
ぎしっ、と床がきしむ。
上にのったカイトの瞳に、驚いた顔の私が映っていた。
「…ケイの声を、誰にも聞かせないためだ」