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シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/

第20章 アタラシイ、ヒカリ






エピローグ








…変わらない。

それに少し安心しながら、足を進める。
数年の間に家は増えたようだが、見る限り、皆、平和そうだ。
俺や、俺の連れたちを見ても、警戒はしているが、危害を加えて来ようという気配はない。
息を吐いて、円を続ける。

…念の習得に、思いがけず時間がかかってしまった。
身体の違和感こそ消えたが、未だに女の身体だということには慣れない。

「ナニ、ため息ついてんだ」

コアラ顔の連れがタバコを吸いながら言う。

「なんでもない。
それと、タバコはやめろと言っただろ」

「おれの楽しみを取るんじゃねぇよ」

ぶわっと煙を吐き出して言う男。


…この先だ。

木の間を抜けるとー







木の家。

白い花の大木。

ぶらんこ。

そのそばに……



子どもがいた。

白い髪と、赤い髪をした子ども。

そしてー




…ケイ。





変わらない、その笑顔。



会えない間も。

最後の瞬間も。


新しい俺になってからも。



決して忘れなかった、その笑顔。

俺の、ケイ。



白い髪の子どもが、ケイに抱きついた。
嬉しそうに笑う。

…ケイに、そっくりだ。
それに、あの髪色…






あぁ。
…そうだったのか……。





…すまん。

俺はずいぶんと、遅くなってしまったんだな。






と、こちらを見たケイと目があった。
俺を見つめる。

ケイを見ながら、念を発動させた。



『口の中にルーレット!!それがおれさま、クレイジースロットさ!
…って、おいカイト!
なんだよ敵なんていねーじゃねぇか!』

「うるさい、消えろ」





ケイの瞳が大きく見開かれた。











「すまん。遅くなった」




「…カイト……!!」









待たせたな。




これからは、


ずっと、一緒だ。





ケイ。


お前のそばを、離れない。









「おかえりなさい…カイト」









fin.



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