第4章 クロユリ *
side 虎杖悠仁
日常とはこんなにも簡単に変わってしまうのだろうか。
自分には起こるはずのない非日常。
漫画の世界のような出来事。
爺ちゃんが死んで、呪を食って、自分の身体にもう一人が宿って、今まで見た事もないくらいめちゃくちゃに可愛い女の子とめちゃくちゃエロいキスした。
あれは...俺の初めてだったわけで...。
あんなに可愛い子が相手なら喜ばしい事なのかもしれね-けど。
東京にある呪術専門の高等学校に通う事になって、強面の可愛いを作る学長と面談してキモ可愛いぬいぐるみ(呪骸っていうらしい...)に殴られながら何とか入学の許可をもらった。
五条先生に部屋へ案内してもらうと隣から伏黒が気怠そうに出て来た。
「おっ伏黒!元気そうじゃん!」
怪我はすっかり良くなったように見える。
五条先生と三人で話していれば伏黒の部屋から尻がすっぽり隠れてしまうくらい大きなスウェットを着た桜木が出て来て伏黒にくっ付いて甘えてる。
そこからのぞく白く細い脚に思わず目が釘付けになってしまう。
首元もゆるゆる..
それ、もしかして伏黒の?
彼何とかってやつ?!
『めぐみぃ..勝手にお布団出て行っちゃやだぁ...』
うわ...そんな事言われたらたまんねーな...。
言われたのは俺じゃないのに可愛い声と仕草にドキリとしてしまう。