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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜





「あん時のあいつに
そんな隙なかったんだよ。
卒がねぇ女なのよ」

俺にとっては厄介ではあるが
それを攻略するのがまた楽しい。
悩ましい所でもあるけどな…

「睦様にはほんっと弱いのよね…
今までの女たちに見せてあげたいわ」

「んだよその言い方。語弊がある」

「ないわ」

「俺じゃねぇぞ。
今までのは向こうから勝手に来たんだ。
俺が欲しいと思ったのは
睦が初めてだ。つーことは
あいつが初めての女なんだよ」

「物は言いようだわね…」

アーディルは呆れたような笑みを浮かべ
窓の外へと目をやった。
それを追って景色を見遣る。
見渡す限り、夕焼け色の海だ。
高台にあるこの城の窓からは
どこから覗いても
まるで絵画のような景色が広がっている。

いつのまにか日は傾いて
空は海と同じ、夕焼けに染まっていた。

「あー…今日も疲れたなぁ…」

長い1日が終わる…
そう思いため息をついた時だった…


コンコンコン


とドアにノックの音。
アーディルはゆっくりと立ち上がり

「さ、天元様。お戯れはお仕舞いですよ」

いきなり執事の顔に戻った。
…戯れた覚えはねぇがな。

どういう事かと眺めていると
椅子から立ち上がったアーディルが
無言のまま俺の背後に回り
イスを引こうと背もたれに手をかける。

「さ、参りますよ。本日最後のお役目です」

「はぁ⁉︎今日はもう終わりだろ?」

「まさか。お夕食を共にと
王直々のお誘いであります」

「聞いてねぇ…!」

「友好関係である国の王が
客人をもてなすのは当然ですわ」

「今日視察した町で
買い食いすんのが俺の夕飯だった筈なんだが」

「一国の王子がそんな事できると思って?
人目があるというのに?そんな事になったら
ワタクシが国王様に顔向けできません。」

「親父は関係ねぇだろ」

親父と言えば…

「今回なんで俺だよ?親父が来る筈だったよな」

「今更何をおっしゃいます。さ、お早く」


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