• テキストサイズ

Honeymoon

第8章 ふたりの嘘


親しい人が居るんじゃないの。

どこも触れていなかったけど、『そういう関係』なのだとその雰囲気は明らかだった。

胸から苦いものが込み上げてきた。

何なら嫌味ったらしく通り過ぎてやる。
嫌味の一つでも言ってやる。

私にしては滅多にない、衝動的な行動。


早足になりかけたその歩がぴたりと止まった。


だってそれが人違いだったから。


あれは。


「……そんなはず、ない」


その横顔を後ろから見詰めながら呆然と呟いた。

まだ今日は先週彼が言ってたさ来週じゃない。


和泉さん……?




/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp