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Honeymoon

第7章 その『理由(わけ)』


そのまま私の膝を割ってくる。

「あ……っや、」

旭、一言私の名前を呼んで手で支えたそれを充てがう。
その声は私が登り詰める時みたいな、我慢が出来ない本能の色をしていた。
でも、これじゃ丸見えで。

「待っ……ぁぁッ!」

小さな悲鳴を上げてから、薄目を開けた。
大きく引き伸ばされた私の口に彼の先端がずぷりと埋まっていた。
そのあからさまで淫靡過ぎる光景に、思わず目を背けてしまった。

先程指でされていたからか前よりはキツくない。
でも、やはり慣れない。
特に入口と、奥の方。

「だから逃げんなって」

違う。
壁からずり下がってしまうのは力が入らないだけなのに。

「んくっ…ん!」

私の両膝を掬い上げた彼が腰を突き出してきた。
あ、また深い。
つん…と奥に軽く触れさせる。
でも。

「……ッぁあ…ん」

深いけど、ゆったりとした動き。
満たされるから引かれた時にどこか切ない。
遥さんも眉根を寄せ、そんな表情をしてる。

「あっ…」

こないだはあんなに痛かったのがじわじわと暖かくなるのに戸惑った。
それがお腹全体に広がってくる。
やっぱり優しく突かれると違う。
痛いのと、気持ちいいは似てる?

「こら。また気抜いてるだろ」

「ひぁんッ…ぁあ!」

数度、急に動きを早められる。
彼が体を下げて私に顔が近付いた。
怒ってはいない。
けど、少し不満そうだ。
この人の『不機嫌』の理由が少し分かった気がする。

「違い…ます、あの」

ん、彼が更にペースを落として目で聞いてきた。


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