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2人の監督生

第2章 BL疑惑


~レオナver~

いつものように植物園にてお昼寝をしているレオナを発見した。ラギーからレオナを起こしてきてくれ、と頼まれたのもあってレオナへ向かって走る。

「レオナ先輩、レオナ先輩!!」

「んだよ……うるせぇぞ草食動物。」

「うるせぇぞ、じゃないですよ。会議、寮長会議!あるんじゃなかったんですか?」

「ああ?」

寮長ではないのに、こうやってパシリにされたことに多少なりとも文句はある。ラギー曰く、『レオナさんはアンタの言うことなら聞くんス。』。いや、あんたの言うことのほうがきくだろ。

「おい待て、今何時だ。」

「17時です。」

寮長会議はたしか16時45分からだったから、完全に遅刻である。レオナは起き上がりスマホを取り出した。イライラと尻尾が揺れているのが気になるところだ。

「おいラギー!!起こせって言ったよな。」

『うわうるっさ。いやっスよ、毎回毎回寮長会議前に寝るのが悪いっス。今回ばかりは自分の力で起きてもらわねぇと。』

「はぁ?砂にされてぇのか。……くそ、切りやがった。」

「いつもいつもラギー先輩に頼りすぎなんですよ、レオナ先輩は。」

「わりぃかよ。」

「だってそれだとまるで……まさか。」

まるで、まで言ってある可能性にたどり着いてしまった。そうか、それであればレオナ先輩がラギー先輩をとても信頼していることにも納得がいく。

「あ?」

「なるほど…そうか、なんで毎回ラギー先輩に頼って、ラギーラギーって呼ぶのかがやっと分かりました。ラギー先輩のことが好きなんですね!!なるほど!!あ~、スッキリした。」

「男なんざ興味ぇよ…」

結構的確なことを言ったと思ったのに、予想と反してレオナの反応は良くないものだった。あまり見たことがないようなげんなりした顔をした。

「え、違うんですか?」

「違ぇだろ。」

「だって、あんなに名前を呼ぶくらいだし…てっきりそうかと…」

「オレが今までお前にやってきたことが一ミリも伝わってねぇってことか?あ?」

歪んだ顔からみるみる顔が怖くなっていく。何かそんな怒ることを言っただろうか。ググイ、と国宝級の顔を近づけられてヴ、となる。
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