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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第11章 再会





【しのぶside】



屋敷で傷病者の治療をする。私に任された鬼狩りと同じくらい重要な仕事た。いまは重症な者はおらず、機能回復訓練に行っている隊士が3名程だ。
隊士達が訓練へ行き、がらんとしたベッドが並ぶだけの病室。窓を開け、空気を入れ替える。外は日が昇り、風とともに陽光が差し込む。




鳥のさえずりに耳を傾ける。
遠くの方で音がする。風を従えるように向かってくるその足音が誰のものかは明白だった。



(まぁまぁ。そんなに急いで何事でしょう。)



窓を開けたまま屋敷の入り口へ向かう。その足音からして到着するのはまもなくだ。



ドカーンッ!!!



「胡蝶ォ!いるかァ!」



戸を突き破って入ってきたのは予想通り不死川だった。



「…いくら急ぎの用件だとしても、戸を壊す理由にはなりませんよ。不死川さん。」



笑顔のまま不死川を見据える。絶対弁償させると視線で訴える。その時、不死川の腕の中の隊士に目が止まる。ピクリとも動かないその身体を見れば、状態は一刻の猶予もないと分かる。



「何があったんですか?」



笑顔がさっと引く。真顔で不死川に問う。



「鬼にやられたァ。それ以外のことは俺には分からねェ。」


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