第9章 新たな出会いに踊らされる
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彼が黒板に文字を書くと同時に静かになる教室_
静かな教室に響くチョークの音が止まったと同時に編入生は振り向いて口を開いた。
艷めく漆黒の髪に赤い瞳が印象的な彼は周りを魅了していた。
「えっと、途中から編入して来て分からないことだらけなのでどうか教えてください。」
「改めまして。〝べストール〟です。」
彼が笑顔を向けた時の尖った犬歯が愛らしく感じるような顔立ちだった。
『はい!今日からべストール君がこのクラスでみんなと授業とか一緒にしていくから頼みました!』
『早速だけど、休憩時間に学園の案内を頼みたいんだけど誰かして下さる人はいますか?』
ヴィリルがそう疑問を投げつけると、とある人が挙手した。
赤い髪の優等生_ローズハート君だ。
『ローズハート君がしてくれるのね!ありがとう!』