第4章 ウワサの真偽
小さい頃、私は一生治らない病気を持ってしまった。
癌だった。
その時、私はまだ幼い子どもだった。
摘出してもすぐに移動してしまう。
もってあと2年だった。
そんな時…ヴェネットがとある〝花〟を持ってきてくれた。
それは金色に光るキレイな花だった。
名前をイエローウィンと言うらしい。
「お姉ちゃん見てみて!この花お姉ちゃんにあげる!!」
『ありがとう…ヴェネット嬉しいよ!』
弟のその花は枯れることなく永遠にキレイな輝きを保ちながら咲いていた。
私は不思議に思った。
この花を病室に置いてから、不思議と長生きができるんじゃないかと希望を持ち始めた。
それは本当になったのだ。
この花の香りを嗅ぐと、あと2年と言われていたのに、もう5年は生きていた。
弟のお陰だなぁと私は弟に感謝していた。