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【ワンピース】安らげる場所

第2章 安らげる場所_2章


潜入した船は海賊船なのは間違いない…はず。実際今は、帆が畳まれているため、ドクロマークは見えていなかった。

「(とりあえず怪しい場所を…)」

手当たり次第人の気配のしない部屋を調べた。
マリアの悪魔の実の能力、"カーム"のお陰で、
マリアから発生する物音はすべてかき消されるため
こそこそする必要などない。
まさに潜入調査にもってこいの能力である。

だが、怪しい取引があるようには見えない。

「(この船、結構お金持ち…?こんなに財宝があるなんて…。
もしかして、賞金首って可能性も…。)」

成果のないまま帰れないとマリアは更に奥へ進む。

「で、今回はどうだったんだよベポ。」
曲がり角の向こう側から声が聞こえた。

「(人がくる…!)」

反対側に行こうとしたマリアだが、反対側からも足音が聞こえる。

「(どうしよう…!見つかる…!騒ぎは起こさない方がよさそうだし!)」

マリアは危険を承知で近くの部屋に逃げ込んだ。
勿論音は出ないので気付かれない。

「(とりあえず、ここで時間を稼いで…っ!?)」

マリアは血の気がさっと引いた。
部屋の中でベッドに横たわる男とバッチリ目があったからだ。

「お前…今、どうやってはいってきた?」

「(やばい…!逃げなきゃ…!)」

しかし、男はマリアの判断より早く、
マリアの頭を床に叩きつけた。

「(うぐっ!!)」

「(逃げられると思ったか小娘。)っ!?」

咄嗟に男にも能力を移した。
やりとりは一切音をたてない。
男が発したと思われた声も無効となっている。
マリアの悪魔の実の能力はすべての音を消す能力である。

「(隙が出来た!今だっ!)」
マリアは驚いて怯む相手を何度も見てきている。
腰に持っていたナイフを男へ投げつける。

「!」

男が口パクで何か言ってるが
音がないせいで何も聞こえない。
ナイフは避けられ、
球状に空気が変わったのが見えた。
男は素早くマリアの心臓に手を伸ばした。

「っ!(やばい…!死ぬっ!)」

一瞬のことで何が起こったか困惑する。
血もでてないし心臓の痛みもほんの一瞬だった。
困惑状態から男を見上げると手には、
心臓が入ったキューブを手に持っている。
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