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【鬼滅の刃/煉獄】真冬の夜の夢

第6章 綿毛の君




*





私は庭に出て、月を見上げていた。

あまりにもそれが美しかったので、人の気配に気が付かなかった。

私の右奥の方で何かが落ちる音で、そこに人がいたことがわかった。


私は一瞬、その人物を見て…

(綿毛…?)

と、思ってしまった。
その人の…彼の頭髪は、橙色で、毛先のみ燃えるように赤く染まっていたからだ。

おまけに濃緑の着流しを着ていたことも、相まって…


(あぁ、あれは…炎柱の…)


それが月明かりで綿毛に見えてしまったのだ。
思わず、くすっ と笑ってしまった。

その彼がこちらに駆け寄ってきた。
私は笑ってしまったのがばれたのかと思い、急いで表情を戻し、身を正した。

笑ったことについて何か言われる前に、私は


「…煉獄……さん?」


と、声をかけた。



その後私は、彼から他の隊士や乗客の人たちも無事だったことを聞いた。

すごく安心した。本当に良かった…

しかし…さっきから、気持ちが悪い。
正確には、目覚めたときから…

話を聞いて、ほっとしたのもあるのだろうか、立っていられず、右手で口元を抑えてよろけてしまった。


(倒れる…!)

と思った時には、私は炎柱の彼、煉獄さんに抱き留められていた。


(………ッ)


殿方の腕や体が、こんなにも頼りがいのあるがっしりとしたものだと、私は知らなかった。


「部屋に戻ろう」

そういう彼は私を横抱きにしようとする。


「あっ、いやっ、自分で歩けますので…!どうかおやめください」


柱でもあろう方に、そんなことはさせられない。


しかし、拒む私に

「まだ君は本調子ではない、出血量も多かった。無理はしない方がいい、何も言わず俺に甘えていなさい。」


彼はそんなことを言う…

私は情けなく、恥ずかしく、


「……はい…」

蚊の鳴くような声での返事しかできなかった。






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