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月の雫

第2章 審神者・始動


ー月胡ー

翌日
今日から審神者として本格始動だ。
翁の記録によれば、朝の5時に石切丸さまが祈祷をするとなっていた。
なので、5時前に支度を済ませて祓え殿へと向かう。

『おはようございます、石切丸さま。』

石切丸「おや、主。
おはよう。眠れなかったのかい?」

『いえ、ご祈祷にご一緒させていただきたくて。』

石切丸「そうなのかい?では、こちらに。」

案内された場所へ行くと、にっかい青江さまもいらっしゃった。
ちょっと意外に思ったのは、内緒。
(青江さまは夜の雰囲気が強い気がする…)

青江「おや、主じゃないか。おはよう。」

『おはようございます、青江さま。』

青江「なんだ、僕と一緒にシたいのかい?…祈祷の事だよ?」

『はい、一緒にシたいです。』

青江「おや…サラッと返すなんて、なかなかやるね。」

本当は、ドキドキしてる。
青江さまの醸し出す色気のなんとも言えないサマよ…
これは抗体ができるまで時間がかかりそうだ。
…油断できない。

青江さまと私が落ち着くと、石切丸さまの祈祷が始まった。
朝の澄んだ空気に石切丸さまの声が加わり、体にすっと染み込んでくるようだ。

石切丸「さ、今日の祈祷は終わりだよ。」

『ありがとうございました。』

石切丸「いいえ。
で、主はこれからどうするんだい?
朝食にはまだ時間があるよ。」

『外を歩いてきます。』

青江「いいね、一緒にイこうか?…散歩に。」

『いいんですか?』

青江「うん、イこう?」

青江さまにエスコートされ、庭を歩く。
手の行き届いた日本庭園も、朝の空気で澄んでいる。

『美しいし、気持ちいいですね。』

青江「そうだろう?俺も良く歩くんだ。」

『そうなんですね。青江さま』

青江「青江、でいいよ。」

『…また、散歩しましょうね、青江。』

青江「もちろん。」


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