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今宵、蜜に溺れてく

第2章 今宵、君に酔う


うつ伏せになった理緒の両手を引き寄せれば。
力の入らない体はそのまま枕へと上半身が沈む。
自ずと、おしりをつき出す形となるわけだ。




「奥、当たる?」
「あた、る……っ、も、い、からぁ……っ」



涙と、涎でぐちゃぐちゃの顔。
脱力した体。
曲線を描く、きれいな背中。
ヒップライン。
理緒の体は、どこもキレイ。



「っあ、ぁあっ、ん」


ちゅ、て。
背中へと唇を寄せ、舌を這わす。


「背中も感じちゃうの?」


枕へと顔を沈めたままに、必死にコクコクと頷く理緒。



「かわいい、理緒、好き」

「………ん」



「?」



今、急に締まった?



「……理緒、顔こっち向いて?キスしよ?」


覆い被さるように体重を、かけて。
理緒の顎を掴んで唇を重ねれば。



………やっぱり、締まる。




「ねぇ理緒」
「…………?」
「俺のこと、好き?」



「………」



「好き?」




「……き、らい、しき………っ」



「………っ」




ああ。
なんだろ、これ。
喘ぎっぱなしで閉じられない口から飛び出た呂律の回りきらない、言葉。
舌足らずに抜ける、吐息。




どーしよう。
余裕なんて、もういらない。
そんなのもう、必要ない。




「理緒、こっち向いて」



うつ伏せから、正面を向かせて。
理緒の顔が、真下から覗きこむ。



「………そろそろ俺も、イっていい?」





両膝を抱えて。
奥まで、一気に貫いた。




「理緒、理緒、大好き……っ」
「たく、み……っ」




しがみつくように理緒の両手が背中へとまわり。
ねだるように理緒の唇が、近付いて。






噛み付くように唇を奪いながら。
欲望のままに、腰を打ち付けた。



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