第24章 第２４話　贄(にえ)＠

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千歳「ん……」

山姥切「千歳、気が付いたか？」

千歳「国広…？」

山姥切「良かった…」

ぎゅうと抱き締められる。

千歳「あれ…？」

私、いつの間に服を？

山姥切「気づいてやれなくて、済まん」

千歳「もしかして…国広、お前が？」

見られたのか？
あの光景を。
全部…知られた？

指先が震える。
とにかく話題を変えたくて、不意に出た言葉だった。

千歳「子供達は？」

翡翠と瑠璃の姿が見えない。
誰かと遊んでいるのだろうか？

薬研「大将、落ち着いて聞いてくれ。子供達が拐われた」

千歳「何言って…？」

山姥切「連れて行ったのは、一期一振だ」

千歳「一期…？」

薬研「済まん。俺が取り逃しさえしなきゃ…」

山姥切「そう、責めるな。今、長義が捜索に当たってくれている」