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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第13章 ケイオス


続いたミッドナイトが開始の合図をすれば、瞬く間にこちらへと挑んでくる何組もの敵チーム。

皆狙いは一つ、私たちの一千万ポイントだ。

「いきなり襲来とはな…追われしものの定め。選択しろ緑谷!」

「もちろん、逃げの一手!!!!!」

そう叫んだ緑谷、しかしそう簡単に逃すまいとすぐさま私たちは攻撃を仕掛けられる。逃げる時間も与えてくれないまま足場が突如として沈み始めれば、いくら動こうとも抜けなくなっていく足。

「あかん…抜けへん!」

「ごめんだけど希里さん麗日さん!早速お願いしていいかな!?」

『まかせて!お茶子、』

「わかってるよ!…よし!」

『じゃあ行くよ!』

麗日が個性で自分以外の皆をゼログラビティで浮かせば、そのまま私が勢いよく空高くへと移動する。

しかしなんとか最初の罠を回避した私たちに、簡易れず地上から攻撃が仕掛けられる。即座に常闇くんダークシャドウがなんとかはね退ければ、再び私の合図と共に瞬時に地上へとテレポートした。

「すごいよみんな!このままなら逃げ切れるかもしれない!」

『かもしれないじゃない、逃げ切ろう!』

「え、は、はい!!」

「すごいあの温和な希里ちゃんにスイッチがはいっとるわ!」

「しかしそう簡単にはいかないぞ……来る!」

常闇が声を張り上げれば、次々とまた挑み向かってくる敵チーム。

「一旦距離をとるぞ!」

「うん、ああ何!?とれへん!!」


早速走り出そうとすれば、突然なにかに足を引っ張られた様子の麗日が声をあげた。

「それは峯田くんの…!?いったいどこから!?」

突如障子の複製椀の中に潜んでいた峰田が個性のもぎもぎを投げつけてくれば、蛙吹の長い舌がハチマキを求めて伸びてくる。

なんとか両方を避けきった緑谷だが、この間のタイムロスで他のチームにどんどん距離を縮められている。

このままでは追いつかれてしまうのも時間の問題だ。

『だめだ、また移動しないと!お茶子じっとして!』

そう言いながら咄嗟にかがめば、麗日に張り付いたもぎもぎをテレポートし、他の敵陣の足元へと飛ばす。

どんなにベタベタと貼りつく物でも、個体のものならば触れてテレポートできてしまう私にとっては脅威ではない。そのままなんとか麗日の足が解放されれば、すぐさま宙へと私の個性で飛び逃げる。
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