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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第19章 デベロップメント



「あああああん!?今なっていった轟サンよお!?」

「一昨日!?デートしたのか!?俺とは!?ねえねえ俺とのデートは!?」

「なにそれ恋の予感!?トバリ〜なんで教えてくれなかったのー!」

轟の余計な発言により今度こそカオスになってきた空間にいてもたってもいられず、私は勢いよく席を立ち上がる。

『誤解だ!あれはデートじゃないし、恋の予感もない!轟くんお昼いくんでしょうほら行こうさっさと行こう』

そう早口で言いながら、ぼけっと突っ立っている轟の腕を掴む。後ろからうるさい野次の声を無視しながら急いで教室を後にするべく歩けば、ある視線にふと気づく。

(切島くん?)

どこか妙な表情の彼はまっすぐとこちらを見ていたかと思えば、目があった途端すぐに視線をそらされる。何か話したかったのだろうかと一瞬考えるが、今は引き返すわけにもいかない。

さっき隣でうるさくしてしまったせいだろうと自分を納得させれば、そのまま轟と急ぎ足で食堂へと向かった。





「さっき、俺まずいこといったか?」

『まずくはないけど…余計でしたね…』

「わりい」

『悪気なかったのは分かってるから…元はと言えば私がまいた種だし』

食堂でなんとか席を見つけお昼ご飯を確保した後、轟はソバをすすりながら私に謝る。彼の天然さにも頭が上がらず、私はこの後行われるであろう尋問を想像しため息をつく。

何とか気持ちを切り替えお気に入りの焼き魚定食を口に運べば、元々の目的を思い出した。

『そういえば、話って?エンデヴァーの事だよね?』

「ああ、その事だが…まだ職場体験先は決めてないよな」

『うん、まだだけど』

「じゃあ俺と、親父の所にいかないか」

『え?轟くん、お父さんの事務所にするの?』

「ああ…」

正直彼がエンデヴァーヒーロー事務所を選ぶのは予想外だった。どんなに気持ちに折り合いをつけれたからといって、彼とのわだかまりがなくなったわけじゃないだろう。

それでもお父さんの事務所を職場体験先に選んだ彼に、首をかしげる。

『どうして、また?』
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