第24章 ➖八方塞がり…?➖
見覚えの無い人物が近付いてくる…
「お前…昨日の女だよなぁ?…なんだぁ?
こんなとこでへばってんじゃん…ヘヘッ
昨日の…仕返しといこうかぁ?」
昨日のマジフトで戦ったであろう
サバナクローの寮生が
ニタニタと気持ちの悪い笑みを浮かべ
ギラギラとした目つきで襲いかかってくる…
乱暴に押し倒され
首元に舌を這わせてくる…
己の欲の為だけに行おうとしている行為
何をされても気持ちが悪く…
逃げようにも力で押し勝てるワケもなく
抵抗出来ずにいた…
「ヘヘッ…腐っても女は女だな…いいぜ」
気色の悪い事を口にしたかと思えば…
-ブチッ -
勢いよく制服のボタンを引きちぎられ
胸を潰していたホルダーが晒される
「あ?なんだこれ…邪魔くせぇ……」
-ビリビリ -
鋭い爪を剥き出し
ホルダーと下着諸共切り裂いていった…
『っ!…いや…』
露わになった胸に舌を這わせ貪りつかれる…
半ば諦めてしまっている自分が居たが
この行動により身体が拒絶反応を示す…
『いやだ!!…誰か…助けて!!』
声の出る限り叫び、ジタバタと抵抗し
頭の中で彼に助けを求める。
-バンッ -
と、音と共に白煙の中から彼が現れる…
(あの時結んだ契約…まだ有効だったんだ…)
「ココはいったい……」
辺りを見渡す彼と目が合い…
安堵からか静かに涙が流れ…声が震える。
『アズール……たすけ…て……』
状況を理解したであろう彼が
マジカルペンを構えて口を開く…
「うちの寮生に手を出したこと…
後悔させて差し上げましょうか?」
ギロリと睨みをきかせ
今にも魔法を発動させそうな彼に
恐怖を感じた寮生が逃げ出す…
「ヒィィー……し、失礼しましたー」
尻尾を巻いて逃げていく姿を
ただただ眺めていた……