第6章 ➖再開…?➖
「……と、言うわけで……
サラさん…貴方
ちゃんと私の話し聞いてました?」
疑いの眼差しを向けながら
聞いてくるクロウリー
『えぇ…ちゃんと聞いてましたよ?
魔法が使えるのだから生徒になれば良い…
そして、私の見た夢が現実になるかを
見届けろ!そう言う事でしょ?』
「えぇ…そうです!
女性で前例はありませんが…
なんせ今年は、100周年を迎える
めでたい年ですから…
私優しいんでね!
さぁ…善は急げですよ…」
一通り説明を終えたかと思えば
また何処かへ連れて行かれる
(はぁ…なんか今日は散々振り回されるのね)
心の中で少し呆れた様な疲れた様な感覚に
陥っていた
=鏡の間=
連れてこられたのは先程居た場所…
彼と再開?出来たあの場所…
出来事を思い出し、少し胸が痛んだ…
「さぁさ…此方へ」
促され、鏡の前に立つ
クロウリーは呪文を唱え
鏡に選定を委ねる…
=学園長室=
今度は自身の意思で
この場所迄歩みを進め
ソファーへと腰掛ける…
「いやぁ……
無事に寮分けも済んで良かったです」
安堵した声を上げつつ話しを続ける…
「お父様と同じくあの寮でしたか…
いやぁ…本当に良かった…
これで一安心です。
あぁ、寮長の方へ今連絡しますから
その方と寮へ向かって下さい……
後、それと………」
と、長々と話が続いてた気がしたが…
安堵したのと同時に
先程あった彼との事を思い返していた
(私の事を覚えていなかった、それに……
あの冷たい目……私の知らない目…
クロウリーが私を覚えていたのに…
あなたには忘れてほしくなかった…)
私の中の“何か“が緩やかに崩れ
壊れていくのを感じた…