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あなただけを…

第35章 ➖ニューフェイス?➖


=音楽室=



『誰もいないね…あー…あー…』

鍵盤を適当に叩き…その音を出しながら
発声練習をする

『これでいいかな…スーッ…ハァー…』

数回深呼吸をし歌い始める…

『いつの間にかー 〜〜=♪=〜〜
 〜〜=♪=〜〜 二人には眩しすぎる
 普通の恋人に どうしてもなれないから…

 信じ合える人は 他にもいたけど
 求めある人は 君しかいない〜〜=♪=〜』

歌い終え少しだけ軽くなった心
それなのに彼を想ってしまった…

(君は私がこんな想いでいるなんてさぁ
 知らないんだよね…それはそうなんだけど。
 いや、知らなくていいよね…うん…
 私達はきっと無理なんだよね…)

『はぁ…わかってても辛いなぁ…』

軽くなったはずの心に影を落とす…

鐘の音が鳴り
気持ちを切り替え
次の授業へと向かう……
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