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妖怪シェアハウス〜ぬらりひょんの片想い〜

第1章 1話ぁ


【ぬらりひょんはとある女の子に恋をした】


『伊和最近お嬢危なかっしくなったよね、目離せないわ…あっ…ほら転びそうになっとるし…書類めっちゃ落としてるし……』

紗綾形(さやがた)柄の長い羽織を毎日着ている、ぬらりひょん(通称ぬらぴょん)がぼそっと椅子に座りながら言った。
最初伊和や詩子は『ホントよねぇ〜!』とコクコク頷いてはいたが、ぬらりひょんの一言で『えっ?』
となってしまった。
その一言というのは……

『結婚したらお嬢家事のことできんかねぇ〜?どうせできんならずっとここに居りゃいいのに。わしとさ楽しく過ごせばいいのにねぇ〜!』
と。
女性軍の考えは【結婚こそが女の幸せ。】という考えなので、顔が怖がってきてしまった。
そんな事にも気付かず、まだ話している。

『お嬢結婚なんかしないで、ずっと…ずっとここに居りゃあいいのにね〜』

と丸メガネを掛けて、新聞を読んでいたがぬらりひょんは中々返事をして来ないのに気付いたのか、新聞読むのをやめ、女性軍の方を向くと半妖怪になった女性軍が居た。
『え?なんで半分妖怪なっとるの?』と眼鏡をとり質問をする。
すると、詩さんは包丁を片手に『ぬらぴょん、今なんて言ったの?』と言うと、布をかきながら『ずっとここに居りゃいいのに。って言ったけど。?何か問題でもあったかいな?』とぼそっと呟いた。
伊和は溜息をした後ずんずんとぬらりひょんの前にやって来て、口を開いた。

『ぬらり…分かってないわね…… 女性の幸せはね、結婚なのよっ!!結婚!!それなのにずっとここに居りゃいいのに…馬鹿なの?!あの子には幸せになってもらいたいじゃないっ!! ぬらりもそう思うでしょう?!』
と金切り声で伊和が言う。
後ろでは詩子がうんうんと同意するかの様に頷いている。
『いや、まぁ…そうね?…そうね…お嬢にはわしみたいなシケメンなんかより…イケメンと幸せになってもらいたいわな…うん……』と何処か寂しそうな目でそう言うと、女性軍は半妖怪では無くなり、ただの人間の姿になった後、またもやぬらりひょんに近づいた。
また何か叱られるんか…と思っていたら、ブンブンと体を揺すぶられ、何が起こってるん?と目が点になりながら分かりやすくぬらりひょんが困っている。

そんなぬらりひょんを見て、伊和は1つ質問をした。

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