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不思議な迷宮に落ちていく

第10章 旅立ち


部屋の中で泣いていると…
ノックする音が聞こえた…
「…入るぞ、スノウ」
ナイトメアだ…
「私ったらダメだね…アリスをこんな形で悲しませるなんて…」
彼は黙って聞いている…
多分黙っていたことを怒っているんだろうな…
「君は…本当に探しに行くのか?」
「うん」
だって…この世界にずっといる為には必要な事だと思うし…
ユキに会ってみたい…
「そうか…」
何でナイトメアは悲しい顔をしているの?
「もう一人のユキを見つけたらすぐに帰ってくるから…」
だから…そんな顔をしないで…
ナイトメアだってグレイだって…私にとっては大事な家族なんだから…
「…違うな、私にとっては」
えっ?
そうか…ナイトメアにとっては私は家族でもなんでもない赤の他人なんだ…
「そうではないっ!わっ私は…」
え~っとこれって…どういう状況?
ナイトメアが後ろから抱きしめてくるんだけど…
「まだ分からないのか?私は…君の事が好きだ…」
は?私の事が好きって…
私と一緒になったユキを見ているだけでしょ?
「最初はそうだった…だが、一緒に居るにつれて君の事が好きになったんだ…グレイも君の事を狙っていたようだが…」
え~っと状況が見えません…
とりあえず、グレイとナイトメアは私の事が好きっていう事?
「君が私の手の届かない所に行くのが心配でならない…」
心配してくれるのは嬉しいけど…
私は自分に決着を付けないといけないから…
「ごめん…今すぐには答えは出せない…」
ナイトメアを突き放すと…
「ゆっくりでいい…決まったら教えてくれ…」
そう言うと彼は出て行った…
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