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ONE PIECE短編集

第9章 緩やかにいま墜ちてゆく(トラファルガー・ロー)


浅く入れていた熱をギリギリまで引くと、一気に奥まで押し込んだ。
もはや悲鳴のようなクロエの声に、ぞくぞくとローの身体が震える。
加減も考えず打ち付けた結合部からは卑猥な水音と肌というよりは骨がぶつかるごつごつとした音。
仰け反り戻ってこないクロエの喉に唇を寄せ、はくはくと苦しそうに呼吸する振動を直に感じ、邪魔するかのようにかぶりついた。

「ひっ、あっ…あ゛ァぁっ」
「くっ…イキすぎだろっ」
「や、とまっ…て…あっ、イッ…てる、からぁっ」
「無理だ、…こんな姿見ちゃ…止まれねェよ」

ローが歯を立てる度軽く仰け反る身体をきつく押さえ、クロエの顔の横に手つき囲う。
そのまま唇に吸い付き、ガチガチと歯が当たるのも構わず口内を荒らすと再び締め付けが強く、ナカがうねった。

「っは…もう、やべぇ」
「あ、ぁっ…こわ、ぃっ…へんっ…」

今日抱いていて初めてクロエがローの身体にしがみついた。
震える腕を回し、いやいやと頭を振る姿に加虐心を煽られる。
揺れる鎖を掴みあげてクロエの腕の輪の中に自分の頭をいれ、背に掴まれるように身体を密着させた。

「も、やぁっ…あっ、あぁっ、ま、た…」

ぎりっと立てられる爪に、ローの熱量が増す。
こんなことで興奮してしまう自分も大概だ。びりびりと興奮で身体が痺れ、それはクロエへと還元されていく。
快楽のみを追うローの動きに揺さぶられるがままのクロエは既に意識は朦朧とし、考えられるのは次の絶頂が近いことだけ。
高くあげられたままの両足を目の前の男の腰に回し、離れないように強く抱きついた。
気付いたローが顔を覗き込めば、キスをねだるように少し頭を持ち上げたクロエ。
眉間に皺を寄せギラつく瞳を伏せながらローはクロエのおねだりに答え、限界の近い熱を更に奥へ奥へと捩じ込ませれば、あっというまにクロエはナカを強く収縮させ、そこにローは熱を吐き出した。

「ふっ…ん、ん"んんぅっ…」
「くっ…」

終わらない飛沫にクロエからは透明なものが飛び散り互いの腹を濡らす。
ガクガクと震え、しゃくりあげるような呼吸をするクロエに、ゆるゆると腰を動かしたままローは触れるだけの優しいキスを落とした。



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