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うちの旦那が可愛すぎる。

第4章 約束


昨日と同じように朝起きて、慧太くんが作ってくれたお弁当を受け取って、会社に行く。

「真子、おはよう」
「那子ちゃん、おはよー!」
あれ?今日も那子ちゃんがなんかきらきらしてる??と彼女は言う。勘が鋭い…

「今日はね、慧太くんと2人で結婚指輪を買いにいくの」
「指輪……!!素敵だね」
「うん、とっても楽しみ。だから今日は早く帰らないといけないの」
慧太くんを待たせる訳にはいかないからね、とわたしは付け足す。隣のデスクでいーなー!とにこにこする真子がかわいらしい。


そこへ、結城さんがやってきた。
「篠宮さん。今日、空いてない?」
「あっ、今日はちょっと……」
「今度ある、大事なプロジェクトの資料なんだけど、篠宮さんが適任だと思うんだよね…量が多いから残業にはなっちゃうんだけど、なんとかお願いできないかな?」

彼はいつにも増して懇願する。でも、今日は指輪を買いに行く大事な用がある。それに慧太くんの方が先約だし………

「結城さん、それ私にやらせて下さい」
「真子……?」
「浪花さん……?」

結城さんが真子の方を見やる。さすがに結城さんでもこの展開は予想していなかったようだった。

「那子ちゃ…じゃなかった、篠宮さん、今日は外せない用があるので残業は出来ないそうなんです。その代わりといってはなんですが…私に任せて貰えませんか?」
「浪花さん、いいの…?」
「はい。是非お願いします」

話がまとまり、資料は真子に任せられることになった。
真子は結城さんから説明を受けて、早速資料作りに取りかかった。

「真子、ありがとう」
「いいえ。あんなに嬉しそうに『指輪買いに行くんだ~』って話してた那子ちゃん見たら、なんか放っておけなくて」
「かっこよかったよ。本当にありがとうね」
「え~?なに~??那子ちゃんがそんなに褒めるなんてこわいよ~」

笑いながら真子は仕事を進める。結城さんへの恋愛感情を抜きにしても、わたしを助けてくれる親友には頭が上がらない。
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