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サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。

第1章 普段の生活


「んー!よく寝たぁ!あ、丁度あと少しで朝御飯だ!食べにいこう!」
 その日の私は、理由はないけど上機嫌だった。けれど、みんなの対応はいつもと変わらなかった。
 あ、私の名前は夏葉。ゲームの中では小説家って役職についてる。
「みんなー、ご飯よ~」
 ご飯の時間になり、エミリーが皆を招集する。
「ご飯~……」
 うん、分かってた。無いって分かってた。
 私の席だと決められていた場所には、なにも置かれていなかった。
「ふん、惨めだな」
 フレディが見下すように言ってくる。
「うるせぇなぁ性格の悪さが顔に出てるゲス弁護士。お前の分の飯食われたくなかったら黙っとけ」
「あだ名が長いんだよクソ小説家」
 私はため息をついて、ナイチンゲールのところに行くことにした。いつもご飯が用意されないせいで、いつもナイチンゲールのところに行ってご飯を用意してもらう。
「ははは、今日もナイチンゲールさんの所に行って乞食みたいなことをするのか、本当に惨めだなぁ。ナイチンゲールさんが可哀想だな」
「誰のせいだと思ってんだよクソサバイバーどもが」
 私は食堂を出る間際に、サバイバー全員に向けて軽い皮肉を吐いた。勿論私のことを見下さずに仲良くしようとしてくれているサバイバーもいる。けれど、そういうサバイバーとは逆に距離を取っている。心配してくれるような人を巻き込みたくないからね。
「ナイチンゲールぅ~」
「はいはい、もう出来ていますよ。一緒に食べましょう」
「あ"ーもう、ナイチンゲール大好き!愛してる!!」
 食料を分け与える程度で大げさですよ、とナイチンゲールが笑う。尊い。
 ドアがノックされ、イソップ君がドアの隙間から顔を覗かせる。イソップ君は、私に意地悪をしない、数少ない優しいサバイバーだ。
「ナイチンゲールさん……少しお話が…あぁ、夏葉さん。お久しぶりです。ずっと見かけないから、心配しましたよ。どうしたんですか?」
「んあぁー、いやね、ナイチンゲールと一緒にご飯を」
 イソップ君は納得したように「なるほど」と言うと、私とナイチンゲールに小さな包みのような物を渡した。
「む?何これ?」
「今日はバレンタインですよ。チョコです。受け取っていただけると嬉しいです」
「わぁー!ありがとう!」
 イソップ君は笑顔で手を振って、部屋からでていった。優しいな。
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