第8章 愛してる
アルが元の体になって、オレの手足が元に戻って数カ月。
今でもオレの二つ名は“鋼”。
国家錬金術師の資格もまだ持ってる。
「エドのバカー!!!」
「はぁ?!バカってなんだよっ!!」
「バカはバカだっ!!!いいもん!!そっちがその気なら私だってアルと浮気してやるっ!!」
そう叫んで、部屋を飛び出していった。
アルと浮気…?
ちょっと待て。
そんなこと誰がさせるかよ。
「で?なんで兄さんとケンカしたの?」
「……エドが浮気した。」
そんなバカな。
「兄さんが浮気?」
「しかも人妻っと!!」
「人妻ぁ?だれ?」
「リザさん。」
「ホークアイ少佐はまだ結婚してないよ?」
「でも、マスタング大総統と結婚するでしょ?!」
「…そうだねぇ…。」
あそこもなんだかんだで仲いいからなぁ…。
「兄さんが少佐と浮気してたの?」
「うん。リザさんと宝石店に入ってくところ見た。」
兄さん…。
もっとうまくやりなよ…。
思いっきり誤解してるじゃないか。
「、誤解してるよ。」
「誤解って?!」
「それは、本人に聞いてよ。」
そう言ってドアを開けた。
そこにはやっぱり兄さんがいた。
「兄さん、しっかりね。」
「…おぅ。」
そう言ってドアを閉めた。
二人の幸福を祈って。
「………。一回しか言わないからよく聞けよ。」
愛してる
だからオレと結婚してくれ