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手のひらの虹 【恋人は公安刑事】津軽高臣編

第9章 潜入捜査〈主人公目線〉


潜入七日目に入り、修行施設での、大まかな流れを掴む事が出来た。
その間、指導に当たったのは、中堅の信者で、教祖の新垣に会う事は、一度もなかった。
同じ部屋の信者にそれとなく、新垣の事を聞くと、前は、一日一度は、修行道場に、来ていたらしい。
最近、教祖は、お忙しい様で、こちらにあまり顔を出さない様ですと言った。
新垣は、どうやら、ここのところ、この施設にあまり居ないようだ

教団に、大きな動きがある前の様だった。

あの パソコンが多く並べてあった部屋に侵入したい。

教団の修行施設に入って八日目にわたしは、総務部に配属された。
運良く、あのパソコンの多くあった部屋が、総務部だった。

部での、信者達の言うお勤めは、修行道場の修行が終わって、15:00から17:45まで。
掃除当番は、18:00から19:00までで、就寝は、21:00だった。

その日、わたしは、修行が終わると、先輩の信者に連れられて、総務部に連れて行かれた。

総務部のトップは、中年の女性信者だった。歳の頃は、45~50歳くらい。知性的だが 何処か女の色気を漂わせて居るような女性だった。
わたしは、金融機関に務めていた偽の履歴書で、とりあえず、財務部から上がって来ている入出金の伝票の管理を任せられる事になった。
わたしは、仕事内容を聞いて、与えられた席に着くと、とりあえず、言われた、伝票の入力を始めた。

総務部のトップの女性のパソコンの場所は、分かった。
防犯カメラは、丁度、総務部のトップのパソコンが一番映る場所にあった。

(あのパソコンを触る為にはどうしたらいい?)

防犯カメラは、終始チェックされているようではない。
恐らくなにか問題が起きた時にチェックされる様だった。

わたしは、夕方の掃除当番の日に、あのパソコンのファイルをチェックする事にした。

書類を持って行く振りをして、パソコンを開く為のパスワードは、
暗記していた。

『681843』
















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