第5章 ふわりふわり揺れる思い
目が覚めてから、聖臣に元也や侑君、治君が気になり問いかける。
答えてはくれたけど、少し不機嫌?
束の間、『我慢の限界・・・』と聖臣から触れるキス。
いつもと違う聖臣に度惑いを覚えつつ、何だか不安気にも写る瞳を見ると、頬を撫でてみれば抱きしめられた腕は、強くなり離してはくれない。
「どうしたの?」
「いや…何でも無い」
「嘘、なんかあった?」
「どうしてそう思う?」
自覚なしなのかな?
今も不安気に揺れているのに、なんだかほっとけなくてこっちが優しくしたくなる。
頭を撫でると、俯く聖臣。
『だせぇー』と愚痴を漏らすと、また至近距離になりまた唇が触れそして、そのまま舌が中に入り深くなる。
「うっんん、あっイヤ、なんか…変になるっ」
「なんで・・・変になれよ」
何度も角度を変えてキスを続けると、呼吸の仕方さえわからなくなり、頭がぼーっとしてしまう。
離された時には、銀色の糸につながれ聖臣はいつもと違う男の欲情した色っぽい顔。
「エッロっ、沙耶可愛い。侑に…誰にも触らせるな」
「えっ?なんで侑君の名前がでてくるの?」
「あいつ天敵」
「何それ?あはは、聖臣おもしろい。
でも、仲良くしなきゃ、また退院の時来てくれるって言ってたし、その時に会うでしょう?」
ソッポ向いてしまう、アレは拗ねてるな。
「聖~臣~ねっ!ちゃんとして!」
「わかった、善処はするけど期待するな」
頭を掻きながら、ムスっとしている聖臣は、ちょっと可愛いかも。
許す限り傍に居てくれた聖臣と別れた後、寝付けない夜を過ごす。
携帯を見ればLINEにメッセージが出る。
侑君からのメッセージだ。
また来るから、よく寝てリハビリ頑張れと書いてある。
そして、夜空の風景や月の写真。
無性に話しがしたくて、侑君にコールをしてみる。
2回コールなったところで、侑君が出てくれる。
『どうした?眠れんのか?』
「あっごめん、今着いたんだよね」
『少し前に着いたとこや。俺こそLINEで目覚ましてもうたんか?』
「そうじゃないけど、なんか寝付けなくてそしたら、侑君のメッセと写真見たら話ししたくて…」
疲れているよね、考えなしだったかな。
切ろうと思っていたのに、侑君の声がやけに耳に響くのは、聖臣と違う音色に聞き惚れたせいなのかな。