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触れる度に愛を知る【ハイキュー】

第1章 呼吸


事故にあった日から、一週間がたった。

いつものように、バイタルチェックをされ心音の確認をする医師。

何故だかわからないけど、懐かしい手だと思った。

いつも様子を見にくる医師じゃない。

「先生、沙耶ちゃんのバイタル安定してますね」

「そうだな、これが続くとここから出れるのにな」

「沙耶ちゃんのお母さんは、まだ…安定しないですね」

「遥は、あたりが悪かった性もある。

臓器が、殆どやられてたからな」

微かに聞こえてくる声に、耳を傾ける。

手を握っている医師は、母親の名前知っている?なんで?

「そういえば、近々ヘルプで兵庫にある姉妹病院から、看護師が来るみたいですよ。

確か、宮葵さんだったと思います。

その方、遥さんと友人で自分から申し出があったみたいで…」

看護師が言う前にその先生は、溜息をしつつ『知っている』と言い放った。

「葵と遥は、同郷だ。ちなみに俺も」

「あぁ、そうだったですね」

「あいつが来るって聞いた時は、向うの病院だって人手が足りているわけじゃないのに、何を考えているのかわからん」

宮葵…えぇ!宮おばさん?

来ちゃうの?ここに?だって侑も治もいるのに大丈夫かな?

宮葵さんは、母と高校の頃からの親友で、お墓参りのついでに里帰りした時は、よくおばさんの家に遊びに行っていた。

母親の両親は、高校の時に二人共車の衝突事故でしんでしまって、若い頃から苦労したみたい。

毎年の事だから、悪いって言ってるのに母子家庭だった私達にいつも『遠慮しないで』って中半強引に泊まらされるパターン。

ハキハキしていつも太陽のように明るい美人さん。

よく相談とかしている母を見ていると、本当に信頼しているんだなって思う。

で、いつも賑やかな双子の兄弟侑と治。

来るなり両手を引っ張られて、着いた先は体育館。

バレーが大好きで、3人で大きなお兄さんを倒して大はしゃぎ。

中学を境に侑と治は、バレーに対しての考えでよく揉めていた。

セッターの侑は、治に厳しく治は、ガミガミ言う侑
と反りが合わない事もしばしば。

その仲裁に入るも中々終わらないから、私の方がキレたりした事もある。

その時の二人の顔は、今だに忘れることなんてない。

思い出しも笑える、だって二人とも真っ青になって誤ってきたんだから。
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